執筆:岡田
「一次試験は通ったけど、二次の面接が不安すぎる…」
そんな声を、私は生徒から何度も聞いてきました。
英検準2級の面接試験は、短時間で英語力とコミュニケーション力が試される“一発勝負”の場。
英語が得意な人でさえ、緊張から実力を出し切れず不合格になることもあるのです。
でも、心配はいりません。
私自身、これまで多数の中高校生や社会人を英検面接に送り出し、対策次第で合格率が大きく変わることを実感してきました。
特に、ある生徒は「スピーキングが苦手」「英語で答えるのが怖い」と悩んでいたにもかかわらず、たった2週間の対策で合格ラインをクリアできました。
この記事では、
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面接試験の流れと評価ポイント
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実際にあった質問と答え方のコツ
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合格に直結する面接練習法
などを、現場で得たリアルな指導経験とともに解説していきます。
英検準2級の合格を目指すあなたにとって、最短ルートで合格を引き寄せる実践的ガイドとなるはずです。
それでは早速、英検準2級の面接試験について基本から確認していきましょう。
英検準2級の二次試験とは?|試験概要と合格基準
私が英語講師として指導してきた中でも、一次試験後のこの面接対策に苦手意識を持つ生徒は少なくありませんでした。ですが、正しい準備と流れの理解があれば、スピーキングが得意でなくても十分に合格が狙えます。
二次試験の基本情報(2025年時点)
項目 | 内容 |
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試験形式 | 面接官との1対1の対面式(オンライン面接も選択可) |
所要時間 | 約6〜7分 |
評価項目 | 音読、応答力、態度、文法、語彙などの5観点 |
問題構成 | 4コマのイラスト付きパッセージの音読+質問5問前後 |
満点・合格基準 | 33点満点中、60〜70%程度の得点が目安(20点前後) |
面接の流れを理解しよう(私の生徒の例)
以下は、私が指導した高校1年生の生徒が実際に受験した面接試験の基本的な流れです。
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入室・挨拶(Hello. / May I come in?)
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受験カードの提示と着席
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短い文章(パッセージ)の音読(Preparation:20秒 → 読み上げ)
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パッセージ内容に関する質問(1問)
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イラストに関する質問(1問)
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自分の意見を問う質問(2〜3問)
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退室(Thank you. / Goodbye.)
この流れに沿って事前にロールプレイをしておくことで、生徒は「初対面の面接官でも怖くなかった」と安心して取り組めました。
合格のポイントは「満点」ではなく「合格ラインクリア」
「文法ミスをしたから落ちるのでは…」と不安になる生徒も多いですが、完璧な英語は求められていません。
むしろ重要なのは、
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意味が通じるか
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質問の意図を理解できているか
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適切に返答しようとする姿勢があるか
この3点をバランスよく満たすことです。
英検公式採点基準から見る評価のポイント
評価観点 | 評価される具体例 |
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音読 | 正確な発音と抑揚、読み間違いがないか |
応答内容 | 質問に対して的確に答えているか |
語彙・文法 | 自然な英語表現を使えているか |
態度 | アイコンタクト、あいさつ、姿勢の良さなど |
コミュニケーション | 質問の意図を理解し、適切に応答しているか |
私の経験上、面接が初めての生徒ほど「緊張しすぎて沈黙する」ことが多いです。しかし、そうした事態も練習で回避できます。
私の教え子が実践した面接対策|合格の決め手は「準備の質」
英検準2級の面接試験は、単なる暗記や英語力だけでは太刀打ちできません。
「準備の質」こそが合否を分ける最大の要素だと、私は指導経験から確信しています。
私が以前指導した高校1年生のAさんは、英検準2級の一次試験は突破したものの、スピーキングには強い苦手意識がありました。
「Yes」や「No」しか答えられなかった彼女が、2週間の準備で自信を持って受験し、見事に合格したのです。
その鍵となったのが、以下の実践的な対策でした。
実際にあった質問と答え方の例
私が指導の中で実際に扱った質問と、それに対する模範的な答え方を紹介します。
Aさんもこれらを使って繰り返し練習を重ねました。
質問例 | 模範回答例 |
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What do you usually do on weekends? | I usually play tennis with my friends and study English at home. |
Do you like animals? | Yes, I do. I have a dog and I take care of him every day. |
What did you do yesterday? | I studied math and watched a movie with my family. |
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「短くても具体的な答え」にすることが大切
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過去形、現在形の使い分けを確認
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緊張しても笑顔を忘れない
面接官に好印象を与えた「3つのコツ」
Aさんが実践し、明らかに面接官の反応が良くなった3つのポイントをご紹介します。
コツ①:入退室のマナーを完璧に
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ノック、あいさつ、カードの受け渡しまでを練習
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第一印象で安心感を与えることが重要
コツ②:質問は「聞き返してもOK」と知る
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聞き取れないときは “Could you say that again, please?” と丁寧に対応
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無言より聞き返しの方が評価されやすいと指導しています
コツ③:感情を込めて話す
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無表情では伝わらない → 笑顔+うなずき+アイコンタクトを練習
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実際に、模擬面接では「話し方が明るくてよかった」と講師コメントを受けました
スピーキングが苦手でも合格できた理由とは?
Aさんのように、「話すのが苦手」「文法に自信がない」という生徒は少なくありません。
しかし、スピーキングが苦手でも合格は可能です。
その理由は以下の通りです。
苦手でも合格できる理由 | 解説 |
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内容よりも姿勢が評価される | 積極的に話そうとする姿勢が高評価につながる |
完璧な英語は求められていない | 文法ミスがあっても「伝わればOK」な試験 |
繰り返しの練習で慣れが生まれる | 模擬面接を繰り返すことで、緊張感が減り自信に |
実際、Aさんも最初は「英語で話すのが怖い」と泣いてしまった日もありました。
でも、毎日10分の模擬練習を継続した結果、試験当日は笑顔でスムーズに答えることができ、自分でも驚くほど落ち着いていたと話してくれました。
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実際の流れに沿った練習
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質問と回答のパターンを覚える
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表情や態度の印象も含めた総合対策
面接対策で押さえるべき4つのステップ
ステップ1|問題カードの読み方とポイント
英検準2級の面接では、最初にイラスト付きの短い英文パッセージ(問題カード)を20秒間で黙読し、その後読み上げます。
このときのポイントは以下の通りです。
読み方のコツ | 内容 |
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時間配分 | 20秒で全体を黙読→つまずきやすい単語に意識を集中 |
区切り意識 | ピリオドやカンマで一息ついて、リズムよく読む |
声の大きさ | 面接官にはっきり届くよう、やや大きめの声で |

以前、ある中学生の生徒が「英文を早口で読みすぎて、面接官が聞き取りづらそうだった」という反省点がありました。
テンポよりも「正確さと発音」を意識させるようにしたところ、再チャレンジで見事合格できました。
緊張しても焦らないための「事前練習」のコツ
面接本番では、緊張のあまり英文を飛ばしたり、読み間違えてしまうこともあります。そうしたミスを減らすために、事前に以下のような練習を取り入れておくのが効果的です。
練習法 | 内容 |
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タイマー黙読 | スマホのタイマーを使い、20秒で黙読→すぐ音読の流れを何度も練習 |
録音チェック | 自分の読み上げを録音して聞き返し、滑舌や発音のクセを把握 |
家族・先生に聞いてもらう | 第三者のフィードバックで、自己判断では気づかない弱点を確認 |

自分の音読を録音して客観的に確認した生徒は、読むスピードやイントネーションが大きく改善しました。本番でも「いつもどおりの練習通りに読めた!」と自信を持って帰ってきました。
ステップ2|質問への答え方の型を身につける
面接では、パッセージやイラストに関する質問に英語で答える必要があります。
ここで重要なのは、質問に対してスムーズに返答できる「型」を身につけることです。
型の名前 | 回答パターンの例 |
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Yes/No型 | Yes, I do. Because I like animals. |
行動説明型 | I usually go shopping with my family. |
意見型 | I think it is good because we can learn a lot. |

ある生徒が「英語で即答するのが怖い」と話していました。
その生徒には、各質問に使える型を紙にまとめ、毎日5問ずつ口に出して練習させたところ、1週間で反応速度が格段に向上しました。
ステップ3|表現力と発音を同時に鍛えるコツ
どれだけ文法が正しくても、棒読みだったり、発音が不明瞭だったりすると評価は下がります。
このステップでは、自然な話し方+英語らしい発音を意識しましょう。
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録音して自分の声を聞く(スマホアプリでもOK)
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ネイティブの音声を真似する「シャドーイング」
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短文の感情表現練習(驚き・うれしい・納得)

ある高校生は、普段とてもおとなしく小声だったのですが、「シャドーイングを1日5分続けるだけで発音と抑揚が劇的に改善」し、面接官にも「とても聞き取りやすかった」と評価されました。
ステップ4|模擬面接で「本番力」を養う
最後の仕上げは、実際の試験形式にできるだけ近い形で練習することです。
模擬面接を繰り返すことで、緊張感や時間感覚をつかみ、本番での動揺を最小限に抑えることができます。
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時間を計って本番通りに実施(約6〜7分)
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第三者の前で話す緊張感を体験
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あいさつ・カードの渡し方・視線まで含めて練習

ある生徒に、面接官役を保護者が担当する「家庭内模擬面接」を毎晩5分間お願いしたところ、
「本番でもおどおどせず、自然な笑顔で受け答えできた」と報告がありました。
練習の場が家庭にあることで、リラックスして成長できた好例です。
ステップ | 内容 | 意識すること |
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ステップ1 | 問題カードの読み練習 | 発音・間の取り方・正確さ |
ステップ2 | 回答パターンの習得 | よく出る質問と答えの型 |
ステップ3 | 発音と表現力強化 | シャドーイング・録音活用 |
ステップ4 | 模擬面接 | 時間配分・本番形式・緊張対策 |
よくある失敗とその回避法|私が面接指導で気をつけたこと
英検準2級の面接対策において、どんなに準備をしていてもつまずきやすい「落とし穴」がいくつかあります。
私がこれまで指導してきた生徒の多くも、共通する失敗パターンに苦しんできました。
このセクションでは、私の指導経験に基づき、「よくある失敗例」とその回避法をわかりやすく解説します。
「黙ってしまう」「聞き返せない」失敗例
特に多いのが、以下のような受験者の反応です。
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面接官の質問が聞き取れず、黙り込んでしまう
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質問を理解できても、英語で返答する勇気が出ない
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聞き返すのが「失礼では」と思い、曖昧な返事でごまかす
対策 | 具体例 |
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聞き返しのフレーズを暗記する | “Could you say that again, please?” は鉄板表現 |
ロールプレイで沈黙対策をする | 意図的に「わざと聞き取りにくい質問」を入れて練習 |
沈黙を恐れないマインドセット | 黙ってしまうより「聞き返す=前向きな態度」 |

以前、ある男子生徒が沈黙してしまい「何も言えなかった」と落ち込んでいました。
そこで、「沈黙はNG、たとえ間違っても伝える努力が評価される」と伝え、毎回聞き返す練習を組み込んだ結果、3週間後には堂々とした受け答えができるように。
緊張に負けないためのメンタル準備
英検準2級の面接はたった数分で終わりますが、その短時間に緊張のピークが来るため、心構えも非常に重要です。
面接前のメンタル対策法
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深呼吸と笑顔を意識してリラックス
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会場の空気に慣れるため、少し早めに到着
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「落ちても死なない」マインドで心を軽く
メンタル強化の練習法
方法 | 効果 |
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模擬面接で緊張感を体験 | 本番の雰囲気に慣れる |
家族や友人の前で練習 | 人前で話す抵抗感が減る |
「うまくいくイメージ」を持つ | 自信につながる |

ある生徒には「鏡の前で笑顔で挨拶の練習」を毎日させました。最初は照れていましたが、試験当日には「緊張したけど、自然に笑えた」と報告がありました。
「伝わる英語」と「完璧な英語」の違いを理解する
面接指導で私が必ず伝えているのが、「正しい英語」より「伝わる英語」が大切だということです。
- 文法ミス=即不合格と思い込んでしまう
- 難しい単語を無理に使おうとする
- 言い直すのは恥ずかしいと感じる
合格者が実践した伝わる英語の特徴
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簡単な単語でも、文として通じればOK
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“I’m sorry. I mean…” のように言い直す勇気
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自分の言葉で答えようとする姿勢
リアルな面接練習用Q&A例(模擬問題つき)
英検準2級の面接試験では、パターンに沿った質問が多く出題されます。
つまり、あらかじめ「どんな質問が来るか」「どんなふうに答えればよいか」を知っておけば、本番でも自信を持って受け答えできるようになります。
ここでは、実際の指導で使った模擬問題をベースにしたリアルなQ&A例を、目的別にまとめてご紹介します。
ありがとうございます。ご指摘の通り、英検準2級の二次試験で使用されるパッセージは約9行の長さがあり、内容もやや複雑です。また、面接官はそのパッセージに関連した内容理解の質問を行います。
パッセージ音読問題の模範解答例【英検準2級の正式形式】
英検準2級の面接では、約9行の英文パッセージが印刷されたカードが受験者に渡されます。
20秒の黙読時間のあとに音読し、その後パッセージ内容に関連した質問に英語で答えるという形式です。
パッセージの例(内容は創作)
Many people enjoy watching movies in their free time.
Some prefer going to theaters, while others like streaming at home.
Watching movies is a great way to relax and learn new things.
Some schools even use movies in English classes.
By watching English movies, students can improve their listening skills.
Recently, more Japanese students are watching foreign films online.
Some students try to watch without subtitles to practice understanding.
This method is difficult but helpful for learning real English.
Teachers also recommend watching the same movie several times.
面接官からの質問例
質問内容 | 模範解答 |
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Please read the passage. | (受験者がパッセージを音読) |
According to the passage, how can watching movies help students? | It helps improve their listening skills. |
Do you like watching movies? | Yes, I do. I watch English movies on weekends. |
指導ポイント(私の実体験より)
私の教え子の中に、「長文の音読に緊張して途中で止まってしまった」生徒がいました。
その生徒には以下の方法を取り入れました:
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1文ずつ区切って読む練習
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知らない単語をチェックして口慣らし
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録音→再生→自己チェックを繰り返す
その結果、本番では「落ち着いて読み切ることができた」と報告があり、合格にもつながりました。
音読練習のコツ
練習法 | ポイント |
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短く区切って読む | 長文でもリズムをつかみやすくなる |
発音より「伝わる声」を意識 | 大きな声+はっきり話す |
模擬カードを使って練習 | 本番と同じ形式に慣れておく |
ワンフレーズアドバイス
「文の意味を理解して読むと、自然に声に出せるようになる」
これは私が毎回生徒に伝えているメッセージです。ただ文字を追うのではなく、「何を言っているのか」を感じながら読むことが、印象の良い音読につながります。
まとめ|準2級の面接は「正しい準備」で誰でも合格できる
英検準2級の面接は、「英語が得意じゃないと無理」と思われがちですが、実際は準備の質と順序を整えることで、どんな受験者でも合格圏に届く試験です。
私自身、これまでスピーキングに自信のない中高生を何人も指導してきましたが、面接形式に慣れるだけで劇的に変化が生まれた生徒がたくさんいます。
今からでも間に合う対策ポイント
面接まで残り時間が少なくても、ポイントを絞って対策するだけで合格率は確実にアップします。以下は、私が短期集中で指導する際に必ず押さえている内容です。
対策内容 | おすすめのやり方 | 目安時間 |
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音読練習 | パッセージのリズム・発音をチェック | 1日5〜10分 |
Q&A練習 | よく出る質問と答え方を口に出して練習 | 1日10分 |
模擬面接 | 本番形式で入退室・受け答えの流れを確認 | 週に2〜3回 |
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「録音→再生→自己チェック」で客観的に改善
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1つの質問に対して「理由まで言う」練習
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覚えるのは“正解”ではなく“型”と“姿勢”
項目 | 内容 |
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① 音読はゆっくり・はっきり | 意味が伝わることが最優先 |
② 質問は聞き返してOK | “Could you say that again?”は使ってOK |
③ 回答は短くていいが、理由があると◎ | “Yes, I do. Because I like animals.” |
④ 怖がらずに話す姿勢を見せる | 英語力より態度が大切 |
⑤ 模擬練習を1回でも多くやる | 実戦での慣れが自信に直結 |

ある高校1年生の生徒は、「緊張して言葉が出ないタイプ」で、模擬試験ではいつも沈黙気味でした。
でも、「笑顔+ゆっくり話す」ことだけに集中してもらったところ、面接本番ではきちんと英語で意思を伝えることができ、見事合格!
英語力よりも、相手に伝えようとする意欲が評価される試験だと実感しました。
締めくくり|やるべきことを絞って、合格をつかもう!
🎯 合格のために最優先すべき3つの対策
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音読→質問→模擬面接の順で毎日練習する
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「間違ってもいい」と開き直って話す習慣をつける
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前日には「よくできたこと」を確認し、自信を持って臨む
このまとめが、面接に不安を感じている方にとって、合格への第一歩になることを願っています。